『恋が芽生えるには、ほんのわずかの希望があれば十分であって、愛というものは、心から心に至るまでのもっとも短い道である。直線である。』、と彼は説きました。それは私の心にすんなりと入ってきて、透き通っていくような感覚に襲われました。それは決して悪い意味ではありません。もともと彼の言葉が私の中にあったかのような、彼によって眠っていたものが目覚めたかのような…そんな感じです。恋と愛の違いに悩んでいた私にとって、この言葉は解決への一筋の光となったのです。なにも難しく考える必要はありませんでした。それなのに、私は難しく考えすぎてしまっていたようです。恋と愛に無理やり境界線を引こうとする必要はなかったわけなのですよ。もともと境界がハッキリしていないものに境界線を引こうとするのは大変なことです。私はそれに似たようなことをしようとしていたのです。アナタは私と同じような体験をしたことはありませんか?賢い方なら無理だとわかった時点で止めていることでしょう。恋が表れるのは突然です。本当に突然なんです。驚くことはありません。だって、彼だって説いていることじゃないですか。恋が芽生えるには、ほんのわずかの希望があれば十分だ、って。それは一目惚れも含まれているのかもしれませんね。相手が自分のことをどう思っていようと、自分の気持ちには素直に向き合いたい。私はそう思っています。そこから愛に発展するかもしれないし、恋のままで終わるかもしれないし、それはその時の状況と、それまでの過程にあると考えます。悲観することはないと思うんです。出会いがあれば別れがある、それは自然の理だからです。それよりも出逢えたことに感謝するべできではないでしょうか?多くの人とかかわることで自分の価値観や視野を広げることができるでしょう?別れることはマイナス要素かもしれませんが、出会ったことはプラス要素であると思います。だからと言って二股、三股…はイケナイコトですが。友情を築くのもいいことでしょう。互いに刺激しあえる関係であるのならば、それは素晴らしいものです。どちらかだけが成長し、どちらかだけが取り残される、そういったことはないに等しいのですから。恋人ができるとよく聞く問いに“恋人と友人とどっちが大切なの?”というものがあります。私はこの問いに対しての答えはないと思っています。どちらも大切で、失いたくないと考えて当たり前の存在だからです。どちらかだけを選ぶことなんてできなくて当然なんです。でも、至極まれにどちらかを選んでしまう人がいますよね。そういった人は、価値観や視野が狭いんだと感じます。今現在の状況だけに満足してしまっているから、選べてしまう。先のこと、これからのこと、未来のことまで考えられる人であったのなら、どちらかなんて選ぶことはできないと思うんです。まあ、これはあくまで私の持論です。ですから、アナタに押し付けることなんてしません。そんなことはできないんです。アナタにはあなたの持論があるでしょうからね。ただ、ひとつの考え方だと思って心の片隅でもいいから…覚えていてもらえたら凄く嬉しいと思います。同時にアナタの視野も少し広がると思うんです。それが人と人とのつながりであるのだと私は考えています。この考え方も彼の言葉に影響を受けたんでしょうね。それだけ彼は偉大な人であったんです。
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