『それが何かはわからないけれど、とにかく今、自分のやっていることを心から信じているんだ。』、と彼は誇らしそうに言いました。私にはそれが羨ましくてたまりませんでした。誇れることがひとつでもあるって、ステキなことじゃないですか。私には誇れる、と言いきれるものがなかったからよけいに羨ましく感じたのでしょう。今はわからなくてもいいから、自分のやっていることを心から信じる、つまりは自分を信じるということにつながりますよね。彼は私より年下でしたけど、信念を持っているんだなということが伝わってきました。言葉にしていなくても、彼がまとっている雰囲気で伝わってくるんです。それを感じた私は本当に羨ましく思いました。そんな素敵なことを私もしたい、と思うようになったのです。いつかは結果を求められるようになるでしょう。いつかはきっと、続けていることが評価されるときが来るでしょう。でも、そのときが来るまで私は私が行なっていることを心から信じてやり続けていればいいんだと、教えてもらったんです。まよう必要なんて、どこにもなかったんです。正しいか、ただしくないか、それを評価するのは自分かもしれないし、ほかの人かもしれない。でも、人はそれぞれ考え方も価値観も、思考もちがいます。なにもかもがまったく同じだという人間は存在していないでしょう。ですから、評価されるとしても、それは評価する人によってことなるのです。どの評価がただしいかなんて、答えはそんざいしません。自分で見極めるしかないんです。自分に必要であると感じたなら、わるい評価も受け入れるべきでしょう。それを受け入れ、改善することによってさらに良くなっていくのですから。自分の考え方や意志次第ですべては変わります。これはおおげさかもしれませんが、180度変わってしまうかもしれません。でも、それだけ自分の意志は強力なものなのだと思います。実際に私もそうでしたからね。自分が自分を信じてあげないでどうするんだ?って、彼は伝えたかったのでしょう。これをさきの言葉に隠していたのです。このことに気づけたら変われる、気づけなかったら…なんてことは考えません。彼は気づくと予想していたからに違いないからです。長い付き合いですから、私の性格を熟知した上でのことだったのでしょう。これもなかなか素晴らしいことですね。たんに長い付き合いではないんです。お互いがお互いのことをきちんと理解しています。良いところもわるいところも含めてすべてを知っているんです。実はかくしごとなんてできないくらいなんですよね(笑)でも、そんな関係を築けている人がこの世界に一人でもいることを私は嬉しく思っています。ほかの人はわかってくれなくても、彼だけはちゃんとわかってくれる。それだけで十分だったりするんですよね。話の内容がまとまっていないですけど、とにかく自分が自分を信じてあげなきゃ何もはじまらないってことですね。自分が自分のことを良くわかっているはずなんです。だから、精一杯頑張っている自分を労わってあげて、くじけそうなときには応援してあげてください。
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